Music-Event Report

LIVE8 JAPAN @幕張メッセ

2005.7.2

「三秒に一人が貧困のために亡くなっている」先進国に住む私たちには信じ難い、悲劇的なアフリカの現状を変えるには、どんなにお金を寄付しても既に“焼け石に水”状態。構造そのものを変えないと、この状態は続いていくらしいのだ。「あなたのお金ではなく、あなたの声が欲しい」というLIVE8創立者の言葉通り、アフリカの貧困問題を解決するには、多額の寄付金よりも、多くの人が関心を持ち、それぞれが声を出していくことの方が大切だという。その声を集めるために、LIVE8が世界各都市(ロンドン、パリ、ベルリン、ローマ、フィラデルフィア、バリー、ヨハネスブルグ、モスクア、東京)で7月2日、同時開催された。

ここ、日本の会場に駆け付けたアーティストは、Bjork、Good Charlotte、Mc FLY、 DEAMS COME TRUE、Def Tech、RIZE、Do As Infinity。それぞれが、「世界にこの声が届くように!」という願いを込めてパーフォーマンスを行った。

トップバッターのRIZEが「HAVOC」で世界中で行われるLIVE8の封を切り、(時差の関係で日本が一番早く開催)続いてMcFLYが「Obviously」「That girl」等を熱唱、そしてGoodCharlotteが「Anthem」「Girls&Boys」等で会場を沸かせた。大歓声の中ステージに現れたDREAMS COME TRUEは、「Love Love Love」を英語で歌い、会場も一緒になって合唱。「何度でも」のリリックを“この声が届きますように”と変えて歌う一面も。来日する度に伝説を作るとの定評を持つBjorkの登場の際には、観客の間に一種の緊張感が走ったように感じた。蝶々をイメージした衣装に身を包み「Desired Constellation」「Joga」などを披露するBjorkは、独特の妖艶で幻想的な空気で会場を包み込んだ。そしてDef Techがヒット曲「My Way」を持って登場し、Do As Infinityが「冒険者たち」に続き「本日ハ晴天ナリ」で、LIVE8JAPANの幕を降ろした。

それぞれのライブの合間には、アフリカの貧困に苦しむ子供たちの映像や、会場で販売していたホワイトバンド(貧困問題に関心がある意思表示のために腕に付けるシリコン製のバンド)のメッセージを伝えるビデオ等が流れ、人々の視線を釘付けにした。

幕張メッセには一万人の観客が集まると聞いていたのだが、実際に集まった人の数はそれより少なかったように思う。ライブ開催決定から、実施までの時間が短かったためか、LIVE8開催の認知度も低かったのではないだろうか。歴史に残る大きな目的を持ったイベントだけに、その点はとても残念だったが、会場に来ていた人のほとんどがホワイトバンドを身に着け、声を出す様子には胸が熱くなった。LIVE自体は幕を閉じたが、本来の目的は今から始まる。ホワイトバンドも口コミで広がり、今では売り切れする店舗も出てきているとか。ファッションにしても、かっこいいアイテムは、流行となり、もの凄いスピードで人々の間に広まっていく。沢山のものが溢れかえる恵まれた日本の現状の中で、何が一番“かっこいい”かの選択は、各自に委ねられている。私の声が、貴方に、貴方の声が、友達に、友達の声が、その友達に…。そしてそれが一つの現象になった時、三秒に一人が亡くなっている今の世界の現状に、変化の兆しが見えるのだ。

 < Bjork インタビュー@LIVE8JAPAN >

Q.世界各都市で、LIVE8は行われましたが、何故日本の会場を選ばれたのですか?

Bjork? 実は私が決めたのではなく、依頼があったので日本に来たのです。(笑)でも、去年あるプロジェクトを日本で行うために、沢山日本についての本を読んで、色々と勉強していたところなので運命を感じました。

Q.今回のライブが、実に二年ぶりのパーフォーマンスとなりましたが、どうでしたか?

Bjork ずっとアルバム製作に力を注いでいたので、二年ぶりのライブとなりました。このライブの依頼も、実は一週間前に貰ったので、準備にバタバタしていたのですが、今日はとても楽しかった!

Q.LIVE8は、今週行われるサミットに集まる世界各国の政治的リーダー達に向けて皆の声を集めるという目的もありますが、そのことについてはどう思われますか?

Bjork 一言で言うのは難しいけれど、大切なのは“耳を傾けること”だと思います。世界の今の状態を変えるのは難しいかもしれないし、希望は薄いかもしれないけれど、それでもこのイベントのことを知るだけでも、大事な意味を持つと思うのです。

Q.このようなアーティスト達による、チャリティーコンサートは昔から行われていて、既にオールド・ファッションなやり方で効果が期待出来ない、という声もありますが、それについてどうお考えですか?

Bjork 確かにそのような声もありますが、コンサートをやらなければ、現状に変化をもたらす可能性も0%です。だったら、コンサートをやって効果が出る可能性がたとえ5%であっても、やるべきだと思いました。

Q.チベットで行われたイベントで、Bjorkさんは、ご自身を“小さな国代表”と言われていましたが、このイベントでのご自身の立場はどうお考えですか?

Bjork 複雑な気持ちよ。小さな弱い国VS 大きな強い国、お金持ちの政治家VS貧しい人。グローバルな問題よ。つたない英語を話す私は“英語圏外の代表”よ!!

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